
中国の宮廷で愛された犬! シーズーの性格とその歴史って?

その昔、中国の宮廷で皇族や貴族だけが飼える犬だったシーズー。中国の神聖な動物「獅子」から「獅子狗(シーズークゥ)」と名づけられました。丸い目にふわふわな毛並み、愛らしい外見のなかに感じられる気高さの理由とは? 性格から歴史まで、シーズーの特徴をご紹介します。
シーズーの特徴や性格

ふわふわの被毛や大きな目は愛嬌があり、初心者でも飼いやすいことが大きな魅力です。
成犬時のサイズはオス、メスともに体高27cm以下で、体重は4.5~8kg。日本の住宅事情に合っていることも人気の理由でしょう。
もともと愛玩犬として誕生した犬種なので、社交的で愛嬌がありながらも、落ち着いたところがあります。神経質さや臆病さも少なく、ほかの人や犬とも仲良くできるでしょう。
どんな環境でも安心して過ごせるよう、子犬期にいろいろな経験を積ませ、社会に慣れさせることが重要です。
シーズーの歴史

古代、チベットではラサアプソを「魔除け」として珍重していました。宮廷や僧院など限られた場所でのみ飼うことが許され、ときには貢ぎものとして中国の皇帝に献上されることも。
中国の宮廷では、贈られたラサアプソを門外不出の犬として宮廷で大切に飼っていました。そんな隔絶された宮廷で誕生したのが、シーズーです。
1930年代にイギリスへはじめて輸入され、1940年にイギリスの団体に正式に犬種として公認されました。
シーズーという名は、中国において「獅子狗」(シーズークゥ)と呼ばれていたことに由来があります。獅子は中国で神聖な動物として尊ばれており、いかにシーズーが大切にされてきた犬種であるかがわかります。
ひとくくりにされていたラサアプソとシーズー

しかし、その後ラサアプソと明確に区別し、計画的な繁殖がはじまりました。1934年には、英国ケネルクラブにて犬種登録(※)。ひとつの犬種として、シーズーの歴史がスタートします。
※当初は「チベタンライオンドッグ」の名で登録され、その後改称
アメリカと日本における扱いは?
一方で、アメリカには1938年にシーズーがイギリス経由で渡ります。しかし、ラサアプソが「シーズー」としてすでに登録されていたため、長きに渡り混同する状態が続きました。しかし、ラサアプソのマズル(鼻口部)の正しい長さについて「鼻論争」とも呼ばれる論争が起こり、その結果短いマズルを持つ個体はシーズーとして扱うことに決まり、1969年にアメリカでも、ラサアプソと区別して犬種登録されることになります。
シーズーが日本に渡ってきたのは、1963年ごろ。ラサアプソはまだまだめずらしい犬種といえますが、シーズーは今ではポピュラーな家庭犬となりました。
まとめ
