犬の散歩時間の目安

散歩する犬

小型犬の散歩時間

小型犬の場合は、1日2回、各20~30分、距離としては1~2km程度が目安です。

また、小型犬のなかでも、ジャックラッセルテリアやシェットランドシープドッグなど運動量の多い犬種は、各1時間前後、距離としては4km前後を目安にして散歩しましょう。

中型犬の散歩時間

中型犬の場合は、1日2回、各30分~1時間、距離は2~4kmくらいを目安として考えます。

ボーダーコリーやコーギーなど運動量の多い犬種は、各1時間以上、距離としては4km以上と少し長めにするとよいでしょう。

大型犬の散歩時間

大型犬の場合は、1日2回、各1時間前後、距離は4km前後を目安として散歩をします
とくに運動量が多いとされるゴールデンレトリバーやシベリアンハスキーなどは、各1時間以上、距離は4km以上が目安です。

大型犬の散歩は、人間の移動距離も長くなり、犬と一緒に運動しているような感覚をもてるでしょう。

老犬の散歩時間

シニア犬は一般的な成犬と比べて体力が落ちているため、長い時間の散歩は必要ありません。
1回10分程度1日1~3回ほどに回数を分け、愛犬が疲れてしまう前に帰宅します。体調がよい場合は、時間や回数を増やすと体力の維持が期待できます。
歩くときは愛犬のペースに合わせましょう。

犬種や犬の様子を見て調節

ここで紹介した時間は目安なので、愛犬の様子を見て適切な散歩時間を判断していきましょう。

帰宅後しばらくしてお昼寝をしているようであれば、散歩時間は十分だといえるでしょう。逆に、帰宅後すぐに遊びはじめたり、「遊んでほしい」アピールをしてきた場合は、散歩時間が足りていない可能性があります。

また、犬種や性格によっては、小型犬でも中型犬や大型犬と同等の散歩時間が必要になることもあります。

散歩に時間をかけられないときは「質」でカバー

都合によっては、どうしても散歩に時間をかけられないタイミングも出てきます。
その場合は質を重視し、いろんなにおいを嗅がせたり、音を聞かせたりして、刺激するための工夫をしてみましょう。

中型~大型犬はドッグランも併用

中型犬以上の場合、よりハードな運動を行った方が、心身両面でのコンディション向上を見込みやすくなります。ドッグランなどの施設も併用し、全力で走る時間も設けてあげましょう。

ドッグランではほかの犬とも出会いやすく、その場で社交性を身に付けることも可能です。
相性のいい犬とはその場で走り回って遊べるので、普段の散歩では得られない経験をすることもできるのです。
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犬の散歩の頻度・回数・時間を調査しました!

散歩するシュナウザー
インターネットで調べると「散歩はいらない犬種です」と書いてあったり、「犬種に限らず散歩は必須です」と書いてあったり、情報がいろいろあって迷いますよね。

そこで、「みんなのブリーダー」から子犬を迎えた先輩飼い主さん310名に、散歩についてのアンケートに答えていただきました!

散歩の頻度

まずは、散歩の頻度について聞いてみました。
散歩に関するアンケート
「毎日」と答えた人は57.7%。「週に4~6回」と答えた方を合わせると、72.9%の人が、週に4回以上は散歩をしています。
逆に「週に3回未満」、または「していない」と答えた人は合わせて27%という結果でした。

1日の散歩回数

※「散歩に行く」と答えた268人が回答
散歩に関するアンケート
犬の散歩は1日2回が理想ですが、朝夕と散歩に行くのはなかなか難しいのかもしれませんね。44.8%の飼い主さんが「1日2回」、49.3%の方が「1日1回」と回答しています。「3回以上散歩に行く」という方も6%いました。

散歩にかける時間について

散歩に関するアンケート
1回の散歩時間は、30分以内、30分~1時間という意見が多く、88%の先輩飼い主さんが、散歩は1時間以内と回答しました。
ただし、今回のアンケートは小型犬の飼い主さんがほとんどでした。大型犬はさらに長めの散歩が必要になるかもしれません。

雨の日の散歩

レインコートを着ているウェスティ

天気が悪い日も散歩に行くの? 

雨の日の散歩はちょっと大変ですよね。実際、雨天時でもどれくらいの方が散歩に行っているのでしょうか。
散歩に関するアンケート
雨の日も散歩に行くと答えた方は23.5%にとどまり、行かないと答えた方が76.5%という結果になりました。やはり皆さん、雨天時の散歩は避ける傾向にあるようですね。

では実際のところ、雨の日にも散歩に行く必要はあるのでしょうか?

雨の日も散歩したほうがいいの?

飼っている犬にあわせて

犬にとって散歩は、ストレス発散や運動不足解消を望める機会といえます。なかでも、一定以上の運動量が必要な犬種では、雨でも散歩に連れ出す飼い主さんもいます。
雨の日にしか受けられない特別な刺激もあるので、雨の中の散歩が大好きな犬もいることでしょう。

一方で、水や雷を嫌う犬は、雨の日に散歩に行くのを嫌がることもしばしば。引っ張り癖のある犬では、飼い主さんが転んでしまう危険性もあるため、ケガをするリスクを考えて散歩を見送る飼い主さんもいます

飼っている犬にあわせて、雨の日に散歩に行くかどうか決めるのがおすすめです。

もし散歩行けないときはお家でたっぷり遊ぼう!

雨やその他の理由で散歩に行けないときは、代わりにお家でたっぷり遊んであげましょう
散歩を丸々カバーすることは困難ですが、室内で遊ぶだけでも一定の運動量を確保することができます。

また、楽しませてあげることにより、犬が抱えてしまいがちなストレスを緩和させることも可能です。
散歩に行けずに残念がってしまう犬もいますが、遊んであげることで「かまってくれている」と安心させられることもポイントになります。
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雨の日は、散歩の代わりに何かする? 先輩愛犬家の声

散歩に関するアンケート
「雨の日は散歩に行けない代わりに何かしますか?」という質問には、「する」という回答が半数以上の54.8%「とくにしない」という回答が41.6%でした。

雨の日、散歩の代わりにしていることとしては
  • ボール遊びやフリスビーなど室内でできる遊び
  • ノーズワーク
  • 屋上で遊ばせる
  • 廊下で走らせる
  • 庭で遊ばせる
などの回答があり、やはり「室内遊び」に関係する回答をした方が大多数でした。

「毎日散歩に行けるか?」が犬種選びのポイント

これから犬種を選ぶのであれば、天気が悪い日にも散歩に出かけられるかどうかという点から自分に合った犬種を見つけましょう。

天候とは無関係に、いつでも犬と一緒にお出かけしたいという方でしたら、毎日散歩させることが好ましい中型犬以上を飼ってもまったく問題ありません
ですが現実的に雨の日に散歩が難しい場合は、天気や飼い主の体調次第で休むこともできる小型犬を選んだほうが、先々の生活を考慮すると無難といえるでしょう。
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散歩は愛犬とのコミュニケーションの時間

散歩する犬
散歩の時間は、ストイックに運動するためのものではなく、愛犬との心をつなぐコミュニケーションの時間と捉えましょう
親子がキャッチボールをするのと同じような時間を過ごし、絆を深める絶好の機会にすることができるのです。

自宅で遊んでいるときとはまったく違う愛犬の一面を発見できることは、飼い主にとっての喜びにもつながります。
同時に犬同士、飼い主同士の交流の場にもなりますから、犬と暮らす上で散歩は欠かすことのできない要素といえます。

散歩は楽しい? 先輩飼い主さんに聞いてみた

ここまで、散歩に関する疑問をご紹介しました。なかには「散歩の必要性はわかったけど、楽しくないと毎日続けられないかも……」と感じる人もいるかもしれません。

そこで最後に、先輩飼い主の皆さんに「散歩は楽しいですか」とお聞きしてみました。
散歩に関するアンケート
「楽しい」と感じる人が42.5%、「楽しいときも大変なときもある」と感じる人が54.9%という結果となりました。両者を合わせると、実に9割以上の人が「楽しい」と感じながら日々の散歩を続けているといえます。

そう感じる理由として、以下のような意見がありました。
  • 犬が喜んで飛ぶように歩く姿を見て楽しいです。(トイプードル/9カ月)
  • 自分自身がつかれているときは大変。ウチの犬は人なつこいので、毎日新しい人との面識が広がるのが楽しい。(パピヨン/10カ月)
  • 行かないと可哀想と思ってしまうから、自分が体調悪い時は少ししんどい。楽しい時は、愛犬がお散歩中にチラチラこっちを見てくれる時!たまらなく可愛い。(トイプードル/10カ月)
  • まだパピーなのに32キロあって、その上車などや工事の音が怖がり、パニックに陥って走りだそうとしたり引っ張ったりするので、その制御が大変。(ゴールデンレトリーバー /10カ月)
自身の体調が悪いときは大変ではあるものの、愛犬が楽しそうにしている姿やコミュニケーションなどから、楽しさを感じている人が多いようです
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まとめ

散歩する犬
犬の大きさ別に、必要や散歩時間や移動距離についてご紹介しました。これらはあくまで目安で、犬種やその個体によってベストな散歩時間は異なります。愛犬の様子を伺いながら、適切な散歩時間を見つけられるといいでしょう。

さらに散歩の時間は、単なる運動のためだけでなく、愛犬との心をつなぐ大切なコミュニケーションの時間でもあります。また、犬同士・飼い主同士の交流の場にもなるので、楽しみながら日々の散歩を続けていきましょう。
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