犬のお世話でやること

ごはんをもらう犬
まず、犬のお世話は、具体的にどんなことをするのか知っておきましょう。
毎日すべきことと、たまにすればいいことがあるので、飼い主にとってどの程度の負担になるのか確認してみてください。

毎日すること

毎日おこなうべきお世話としては、トイレ掃除やごはん、散歩が挙げられます。

トイレ掃除を怠ると衛生環境が悪化し、部屋に悪臭がこもるだけでなく、犬の健康にも影響を及ぼします。こまめな掃除を心がけましょう。
また、トイレの場所を正確に覚えさせることがしつけの第一歩です。間違った場所で排泄してしまったら、速やかに掃除して臭いを消すことが大切です。

ごはんを毎日適量与えることは、犬の命に関わることで、もっとも欠かすことのできないお世話です。
好物を覚えるだけでなく、犬にとって栄養のバランスのとれた食事を与えるのが大切です。また、有害な食材を避けることも必ず意識しましょう。
犬は与えた分だけごはんを食べてしまうので、1食に必要な分ずつ与えてください。自動給餌器もありますが、留守中を除き、基本的には飼い主が直接ごはんを与えることをおすすめします。

散歩のペースは犬種によって異なりますが、すべての犬種で毎日の散歩が必要です
雨の日でも散歩が必要な犬もいれば、荒天の日は室内で遊ぶだけでも運動量を確保できる犬もいるので、ライフスタイルに合わせた犬種選びも重要な要素です。

たまにすること

月に1~2回程度のお世話で足りるものとしては、耳掃除や爪切りなどのケアが挙げられます

耳掃除を欠かさずに行えば、病気のリスクを減らし、耳の奥からの悪臭を抑えやすくなります。
爪切りに関しても同様で、床に爪を引っかけてケガをしたり、床を傷付けたりする可能性があるため、必ず定期的に行いましょう。
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お世話で信頼関係を深めよう

人懐っこい犬
犬のお世話をすることで、これまでの生活リズムを崩す場合もあります。実際に犬を飼ってみると、想像以上の大変さを感じることがあるかもしれません。
しかし、毎日丁寧にお世話を続けることによって、信頼関係を築くこともできるのです。

どの動物にも言えることですが、犬も自分のことを大切に扱ってくれて、しっかりお世話をしてくれる人になつきやすい傾向にあります
自分にだけ特別に甘えてくる愛犬の姿を見ていれば、お世話の疲れなど一瞬で吹っ飛んでしまうはずです。

お世話で距離を縮めるコツ

床に座る犬
なつきやすい犬種を選んだとしても、人間と同じように犬もそれぞれ違う性格を持っているので、思うようになついてくれないかもしれません。
そうなれば人間は「かわいくない」という感情を抱いてしまう場合も多く、それが原因で犬の世話を怠る場合もあります。

しかし、犬との接し方を工夫することで、今までなつかなかった家族にも愛情表現を示すようにもなります
家族全員で犬を愛し、誰か一人にお世話の負担がかからないようにするためにも、これから紹介する2点を試して、犬の反応を見てみましょう。

犬に味方であることを示す

世話をしてくれる人になつきやすいことはすでに紹介したとおりで、世話をしない人に対してはなつくばかりか、むしろ距離を取ってしまうことがあります
普段から犬の世話をしている人が、家族から厳しい態度をとられたとき、犬がその人を守ろうとするのもよくある光景です。

犬と仲良くなるためには、まずはしっかりと世話をして、犬の味方であることを示すことが重要です。なついてもらえない家族には、そのことを深く理解してもらいましょう。
また、しつけを守ったときに褒める、遠くから優しく名前を呼んであげる、近くに来たときになでてあげるといった行動を重ねるだけでも、少しずつ距離が縮まります。

食べ物の力を借りよう

今まで犬と一定の距離があった場合は、懸命に世話をしたとしてもすぐに振り向いてもらうことは難しく、信頼関係を築くためには時間が必要です。
犬との関係を修復したり、改善したりするためには、食べ物の力も借りて距離を縮める手段も有効です。

当然の話ですが、犬は食事ができなければ生きていけませんので、食べ物を与えてくれる人間に対しては従順でいようという本能を抱えています。
そのため、犬に見える場所でごはんの準備をして、犬の前に持っていくという作業をするだけでも、その家族に対してなつくスピードが速くなるのです。

単純にごはんを置いてその場を離れるだけではなく、「マテ」「ヨシ!」などのコマンド(指示)を送り、犬ができたら褒めてあげれば、さらになついてもらいやすくなります。
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まとめ

ドライヤーをかけてもらう犬
犬のお世話として代表的なものは、食事・散歩・お手入れの3点です。そのほかにも、部屋の環境を整備することも飼い主が果たすべき役割です。

犬はお世話をしてくれる人になつきやすいので、「なつかないからかわいくない」という家族がいる場合は、世話の重要性を伝えてみましょう。
関係改善のための近道となるのが、食事の提供です。コマンドやスキンシップなどと一緒におこない、家族と愛犬の絆をさらに深められるように努めてみてください。
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