犬の多頭飼いで同時散歩はOK?

多頭飼いで散歩中のダックスフンド

慣れるまでは1対1で散歩する

多頭飼いをしていると、同時散歩を目指す飼い主さんも多いでしょう。
犬同士の体格や運動量が同じくらいであれば、同時散歩も可能です。ただし、無理せず少しずつ段階を踏んで進めることが大切です。

まず、新入りの犬が散歩に慣れるまでは1頭ずつ散歩をおこないましょう。
同時散歩をはじめるのは、ほかの犬や人、バイクや車などが行き交う環境で、リードを付けた状態で飼い主のペースで歩くことに慣れてからが適切です。

まずは外の世界に慣れてもらい、そのうえで「マテ」や「オスワリ」などの基本的なコマンドを習得させ、スムーズに散歩できるようにします。

無理やり同時に散歩するとストレスに

新入りの犬がスムーズに散歩できない場合、先住犬にストレスがかかってしまいます。
また、新入りの犬自身も散歩が楽しくないものと感じてしまい、散歩嫌いになる可能性があります。

散歩時間は、ただ歩いたり運動したりする時間ではなく、ストレス発散や飼い主との大事なコミュニケーション時間であることを忘れないようにしましょう。
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多頭での散歩を成功させるコツ

多頭飼いでの散歩で休憩中の犬たち

きちんと散歩のしつけをする

多頭での散歩を成功させるためには、1頭1頭に対して散歩トレーニングをおこなう必要があります。

これまでマイペースな散歩を楽しんでいた先住犬に対しても、あらためて散歩のしつけを見直すとよいでしょう。愛犬が飼い主のことを気にせず、自由気ままに歩かないよう気を付けるのがポイントです。
同様に新しくやってきた犬に対しても、同じペースで上手に歩けるように練習しておくと役立ちます。

ケガや事故なく、安全に散歩を楽しむためにも、1頭ずつ散歩トレーニングすることが大切です。
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歩くペースが同じ

同時散歩では、犬それぞれの歩くペースが異なると大きなストレスになってしまいます。
犬同士の相性がよく、普段仲がよくても、散歩中のペースの違いは別問題です。「自分のペースで歩けない」と犬が感じると、散歩を嫌がるようになる可能性があります。
また、犬たちがばらばらに動いてしまうと、飼い主自身も苦労をすることになります。

ペースをそろえるためには、個別のトレーニング中から意識することが重要です。
飼い主自身も、自分のペースで一定の速度を保ちながら歩くよう心がけましょう。練習を続ければ、体格差や年齢差が大きくない限り、犬たちも歩調を合わせられるようになるはずです。

多頭でも犬が興奮しない

犬同士が並んで歩くというのは、実は犬にとって興奮しやすい状況といえます。
もし同時散歩中に犬が興奮してしまう場合は、1頭ずつの散歩に戻してみましょう。無理をする必要はありません。

しばらく時間を置いてから再チャレンジするのも一つの方法です。その際、犬が落ち着いているタイミングで出発することがポイントです。

犬を多頭で散歩させるときの注意点

2頭のチワワ
ほんの少しの注意不足で事故やケガなどのトラブルを招く可能性がある多頭散歩。
とくに気を付けるべきポイントを2つ解説します。

組み合わせに気をつける(犬種、サイズ、年齢)

犬種や体の大きさ、年齢によって、散歩のペースや必要な運動量は大きく異なります。これらはトレーニングで解消できるものではなく、埋められない差です。
とくに小型犬と中型犬・大型犬の組み合わせや、年齢差がある場合は、別々で散歩することをおすすめします。

ペースや運動量に差がある犬同士の同時散歩は、ストレスやケガのリスクが高まるだけでなく、運動不足になったり、逆に運動量が多すぎて疲れさせてしまったりするおそれがあります。
その結果、健康維持のための散歩がかえって負担になることも考えられます。

段階を踏んでから多頭の散歩にトライする

1頭ずつの散歩が上手にできるようになったとしても、飼い主さん自身はどうでしょうか。複数のリードを持ち、犬同士が並んで歩く多頭散歩では、予測できないトラブルが発生することもあります。

多頭散歩デビュー時は、たとえば家族や友人など、飼い主側も複数人いると安心です。飼い主ひとりで多頭散歩にチャレンジするのはできるだけ避けましょう。

まとめ

公園で遊んでいる犬たち
犬同士の相性は抜群で仲良く暮らしていても、同時散歩がうまくいくとは限りません。無理に同時散歩を続けると、犬にも飼い主にも負担が増え、リスクが高くなることもあります。
散歩は犬にとって大切な運動の時間であり、貴重な外出時間。愛犬がリラックスして楽しめるよう、同時散歩が難しい場合は無理をせず、1頭ずつの散歩を選ぶのも一つの方法です。
愛犬たちにとって最適な方法を見つけ、散歩の時間を充実したものにしましょう。
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