ポメラニアンのキツネ顔とタヌキ顔の見分け方

毛色が異なる2頭のポメラニアンの子犬
目頭から鼻先までの部分をマズル(口吻)と呼びます。
キツネ顔とタヌキ顔の決定的な違いは、このマズルの長さ。柴犬やプードルのように長めのタイプはキツネ顔、マルチーズやシーズーのように短いタイプはタヌキ顔とされることが多いようです。

ただし、具体的に「マズルが何cmだとキツネ顔」といった明確な基準は存在しません。キツネを連想させる毛色のオレンジ系にもタヌキ顔の子がいますし、タヌキのような濃いウルフセーブル色にもキツネ顔の子がいます。

骨格や毛色などさまざまな要素が組み合わさって、それぞれのポメラニアンに個性的な魅力が生まれます。
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キツネ顔の特徴

キツネ顔のポメラニアンはマズルが長めで、顔立ちが引き締まって見えるのが特徴。シュッとした輪郭は、祖先犬の一つであるスピッツの影響が強く表れているためと考えられています。

個体差はありますが、マズルだけでなく全身の骨格もスピッツに近く、タヌキ顔のポメラニアンよりも大きくなるといわれています。
オスワリしているキツネ顔のポメラニアン

タヌキ顔の特徴

タヌキ顔のポメラニアンは、キツネ顔のポメラニアンと比べてマズルが短く、丸顔の子が多い傾向です。
全体的に小ぶりでコロンとしており、成犬になっても子犬のように幼げな外見をしています。
タヌキ顔のポメラニアン

子犬と成犬で顔つきは変わる?

生後1カ月くらいまでは、どの子も幼い顔立ちのため、タヌキ顔に見えがちです。生後2カ月以上になると次第に骨格がはっきりしてきますが、その後も成長とともに顔つきや体型が変化していきます。

子犬のころはタヌキ顔でも、成犬になったらキツネ顔になることもあるため、ブリーダーから子犬を迎える場合は、親犬や親せき犬を見せてもらうと参考になるでしょう。

キツネ顔とタヌキ顔に似合うカットスタイル

キツネ顔におすすめのカット

柴犬カット

長めのマズルが柴犬っぽいキツネ顔のポメラニアン。
耳はキリリと三角に、全身もしっぽもすっきり短くする柴犬カットがおすすめです。タヌキ顔のポメラニアンよりも本物の柴犬に近い雰囲気になります。
柴犬カットのポメラニアン

ライオンカット

顔周りとしっぽの先だけ被毛を長く残し、それ以外の部分は短く刈り込むライオンカット。柴犬カットよりさらに短く刈り込むため、凛々しい印象になります。
甘えん坊で愛嬌のあるポメラニアンですから、外見と中身のギャップを楽しむことができるでしょう。
ライオンカットのポメラニアン

タヌキ顔におすすめのカット

チャウチャウカット

マズルの短さと丸顔を生かしたチャウチャウカット。顔周りの毛は長めに残し、丸顔を強調するためボディは短めにカットします。
トリミングの仕上げや日ごろのお手入れで、顔周りの毛をふんわりと立たせると、チャウチャウのような愛らしい雰囲気がより際立ちますよ。
チャウチャウカットのポメラニアン

たぬきカット

タヌキ顔のポメラニアンには、その愛らしさを最大限に引き出すたぬきカットもおすすめです。
顔や体はもちろん、耳や足先も丸くふんわりと仕上げることで、まるでぬいぐるみのようなかわいらしさが生まれます。
たぬきカットのポメラニアン

トリミング時の注意点

ポメラニアンはふわふわとしたダブルコートの被毛を持ち、定期的に換毛するため基本的にカットは不要です。長毛犬種ではありますが、床まで長く伸びることはないので、カットも1~2カ月に1回程度で十分です。
短く切りすぎると長く伸びるまでに時間がかかるため、気温が下がる季節の前にはとくに注意が必要です。
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キツネ顔とタヌキ顔で性格は違う?

オレンジやブラックなどいろんな毛色のポメラニアン
キツネ顔とタヌキ顔のポメラニアンで、顔立ちによる性格の違いはほとんどありません。
ただし、祖先犬であるスピッツの影響で体格が大きくなりやすいキツネ顔のほうが、活発な傾向があるという意見もあります。

基本的に犬の性格には個体差があり、育った環境も大きく関係しているため、顔立ちだけで性格は判断できないといえるでしょう。

まとめ

公園の岩の上でポースをとっているポメラニアン
シャープな印象のキツネ顔と、愛らしく丸顔のタヌキ顔、それぞれの特徴をご紹介しました。同じポメラニアンでも異なる魅力をもっており、カットスタイルによってその魅力をさらに引き出すことができます。
また、子犬のころの顔立ちで将来を判断するのは難しいですが、ブリーダーに相談したり、親犬を見せてもらったりすることで、ある程度予測することができます。ぜひ、あなただけの最愛のポメラニアンに出会ってくださいね。