マルチーズの特徴
大きさ
体高は、オスが21~25cm、メスが20~23cmの小さな愛玩犬です。
標準的なマルチーズの体重は3~4kgとされています。
標準的なマルチーズの体重は3~4kgとされています。
性格
人懐っこく陽気で、活発な性格のマルチーズ。家族への愛情が深いのも特徴です。
家族やテリトリーを守ろうとして知らない人やほかの犬に吠えることもありますが、物分かりのよさと洞察力も備わっているため、子犬のころから吠えさせないようしつけることが大切です。
家族やテリトリーを守ろうとして知らない人やほかの犬に吠えることもありますが、物分かりのよさと洞察力も備わっているため、子犬のころから吠えさせないようしつけることが大切です。
毛色
JKCで認められているマルチーズの毛色は純白(ピュアホワイト)ですが、淡いアイボリーの色調も許容されています。
淡い茶色(タン)やレモン色が部分的に入っているマルチーズもいます。
ドッグショーでは減点となりますが、その犬だけの個性でもあるので、大切にかわいがっていきましょう。
淡い茶色(タン)やレモン色が部分的に入っているマルチーズもいます。
ドッグショーでは減点となりますが、その犬だけの個性でもあるので、大切にかわいがっていきましょう。
平均価格
当サイトでのマルチーズの平均価格は、オスが約21万円、メスが約27万円、全体では約24万円です。
マルチーズの飼い方
しつけ
愛玩犬として長い歴史をもつマルチーズは、飼い主に従順な性格のためしつけがしやすい犬種。
厳しく叱るよりも、ほめるしつけが効果的ですが、甘やかしすぎないように注意が必要です。
厳しく叱るよりも、ほめるしつけが効果的ですが、甘やかしすぎないように注意が必要です。
散歩
小さな体のマルチーズは運動量を多く必要としないので、散歩は朝晩、それぞれ1回あたり20分程度で構いません。
ストレス発散や社会性の強化にもなるので、欠かさずおこなってあげましょう。
ストレス発散や社会性の強化にもなるので、欠かさずおこなってあげましょう。
お手入れ
ブラッシング
マルチーズの被毛は絹糸のように細く柔らかい、直毛のシングルコートです。
下毛がないため抜け毛は少ないものの、もつれやすい毛質のため、ブラッシングは毎日おこないます。
下毛がないため抜け毛は少ないものの、もつれやすい毛質のため、ブラッシングは毎日おこないます。
シャンプー
白い被毛をきれいに保つには、月に1回程度シャンプーをおこないます。
シャンプーをしすぎると、肌を守る皮脂まで洗い流してしまうため、洗いすぎには注意しましょう。
シャンプーをしすぎると、肌を守る皮脂まで洗い流してしまうため、洗いすぎには注意しましょう。
歯磨き
歯に付いた汚れや歯垢は、放置すると歯周病の原因となります。
歯間が狭い小型犬は歯周病になりやすいため、歯磨きは毎日おこなうのが理想です。
歯間が狭い小型犬は歯周病になりやすいため、歯磨きは毎日おこなうのが理想です。
爪切り
爪が伸びたまま放置しておくと、カーペットや家具に引っかけてケガをすることがあります。
2週間に1回程度は爪の長さをチェックし、長くなってしまったら、正しい方法で切ってあげてください。
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マルチーズならではのケア
トリミング
マルチーズの被毛はカットしないと日に日に伸びて、絡み合ってもつれてしまいます。
基本的には月に1回程度を目安にトリミングサロンなどでカットし整えます。目や口の周りは汚れやすいため、短めに仕上げてもらいましょう。
足の裏などの部分カットは自宅でも可能ですが、無理はせずおこなってください。
基本的には月に1回程度を目安にトリミングサロンなどでカットし整えます。目や口の周りは汚れやすいため、短めに仕上げてもらいましょう。
足の裏などの部分カットは自宅でも可能ですが、無理はせずおこなってください。
目の周りのお手入れ
涙によって目の周囲の毛が変色する「涙やけ」になりやすく、白い毛色のマルチーズはとくに目立ちやすい犬種です。
日ごろからこまめに涙を拭き取ることで涙やけの予防ができます。
日ごろからこまめに涙を拭き取ることで涙やけの予防ができます。
耳掃除
長毛で垂れ耳のマルチーズは、耳の中の通気性が悪くなりやすく、外耳炎を起こしやすい傾向があります。
耳周りの毛は伸びすぎないように手入れし、定期的な耳掃除で、耳の中を清潔に保つようにします。
耳周りの毛は伸びすぎないように手入れし、定期的な耳掃除で、耳の中を清潔に保つようにします。
マルチーズを飼う際の注意点
社会化期に経験を積ませる
マルチーズは「凶暴化した」「性格が悪い」といわれることもありますが、それは誤解です。物おじしない性格だからこそ、家族を守るために吠えてしまうことがあります。
吠え癖や噛み癖が付かないようにするには、子犬のころから社会性を身に付けさせることが大切。飼い主以外の人やほかの犬、生活音、環境の変化に対して十分に慣れるよう、多くの経験を積ませ、過剰な警戒心をもたせないようにしてあげましょう。
散歩デビューの前に歩行の練習をきちんとおこない、徐々に散歩に慣れてきたらほかの人や犬とコミュニケーションをとりながら育てていくのも効果的です。
吠え癖や噛み癖が付かないようにするには、子犬のころから社会性を身に付けさせることが大切。飼い主以外の人やほかの犬、生活音、環境の変化に対して十分に慣れるよう、多くの経験を積ませ、過剰な警戒心をもたせないようにしてあげましょう。
散歩デビューの前に歩行の練習をきちんとおこない、徐々に散歩に慣れてきたらほかの人や犬とコミュニケーションをとりながら育てていくのも効果的です。
サマーカット
マルチーズの被毛にはアンダーコートがないため、毛を短くしすぎると皮膚まで紫外線が届いてダメージを受けたり、熱中症のリスクが高くなったりする場合があります。
とくに子犬のころは毛が伸びるのも早く、さまざまなカットスタイルを楽しめますが、トリミングの頻度には気を付けましょう。
とくに子犬のころは毛が伸びるのも早く、さまざまなカットスタイルを楽しめますが、トリミングの頻度には気を付けましょう。
マルチーズがかかりやすい病気、寿命
注意したい病気
流涙症
鼻と目をつなぐ管である鼻涙管(涙道・涙管)が閉塞し、涙があふれ続ける状態を流涙症といいます。
流涙症は、先天的に鼻涙管の入り口が欠損していたり、鼻涙管が狭く詰まりやすくなっていたりすることで起こります。また、外傷やアレルギー、感染症を原因とする炎症、異物の詰まりのため、鼻涙管が閉塞するケースもあります。
鼻涙管閉塞の治療は、鼻涙管に細い管を通して洗浄するほか、原因となる基礎疾患がある場合は、その治療をおこないます。
アレルギーが原因と考えられる場合、フードを切り替えることで改善されるともいわれています。
流涙症は、先天的に鼻涙管の入り口が欠損していたり、鼻涙管が狭く詰まりやすくなっていたりすることで起こります。また、外傷やアレルギー、感染症を原因とする炎症、異物の詰まりのため、鼻涙管が閉塞するケースもあります。
鼻涙管閉塞の治療は、鼻涙管に細い管を通して洗浄するほか、原因となる基礎疾患がある場合は、その治療をおこないます。
アレルギーが原因と考えられる場合、フードを切り替えることで改善されるともいわれています。
外耳炎
外から見える耳の部分である耳介から鼓膜までの間で、皮膚に炎症が起きている状態が外耳炎です。
具体的な症状としては、耳の赤み、悪臭、耳垢の増加などがあり、かゆみや痛みのために犬が首を振ったり、後ろ足でかいたりする仕草が見られます。
外耳炎は湿気や異物、細菌、ダニ、アレルギーなどが原因で発症します。
治療については、耳道内の洗浄、点耳薬などの投薬治療に加えて、アレルギーのある犬はその治療もおこないます。
マルチーズは垂れ耳のため、耳の中に湿気がこもりやすく、細菌が繁殖しやすい犬種です。定期的に耳の中をチェックし、無理なく正しい方法で耳掃除をすることが外耳炎の予防になります。
具体的な症状としては、耳の赤み、悪臭、耳垢の増加などがあり、かゆみや痛みのために犬が首を振ったり、後ろ足でかいたりする仕草が見られます。
外耳炎は湿気や異物、細菌、ダニ、アレルギーなどが原因で発症します。
治療については、耳道内の洗浄、点耳薬などの投薬治療に加えて、アレルギーのある犬はその治療もおこないます。
マルチーズは垂れ耳のため、耳の中に湿気がこもりやすく、細菌が繁殖しやすい犬種です。定期的に耳の中をチェックし、無理なく正しい方法で耳掃除をすることが外耳炎の予防になります。
僧帽弁閉鎖不全症
心臓の中にある弁の一つで、心臓の左心房と左心室の間にあり、血液が逆流しないよう働いているのが僧帽弁です。僧帽弁が変性し、血液の逆流を防げなくなっている状態が僧帽弁閉鎖不全症で、マルチーズがかかりやすい疾患の一つとされています。
僧帽弁閉鎖不全症の初期は心雑音のみで目に見える症状は出ず、静かに進行します。やがて運動を嫌がるようになり、喉につかえるような咳をする、激しい運動や興奮時に倒れるなどの症状に進みます。
治療方法は重症度により異なりますが、主に血管拡張薬や利尿剤、強心薬などを継続的に投薬します。
心臓に負担をかけないよう、激しい運動や塩分の高い食事はやめて肥満にさせないことも大切です。
僧帽弁閉鎖不全症の初期は心雑音のみで目に見える症状は出ず、静かに進行します。やがて運動を嫌がるようになり、喉につかえるような咳をする、激しい運動や興奮時に倒れるなどの症状に進みます。
治療方法は重症度により異なりますが、主に血管拡張薬や利尿剤、強心薬などを継続的に投薬します。
心臓に負担をかけないよう、激しい運動や塩分の高い食事はやめて肥満にさせないことも大切です。
健康寿命を延ばすために
マルチーズの平均寿命は13.6歳です。
愛犬がいつまでも元気で過ごせるように、以下のような点に気を付けてお世話しましょう。
参考文献
アニコム 家庭どうぶつ白書(https://www.anicom-page.com/hakusho/)
生活環境への配慮
小型犬は膝蓋骨脱臼(パテラ)が起こりやすいといわれています。活発なマルチーズは、室内を走り回って転倒したり、高いところから飛び降りたりして関節に負担がかかってしまうことも……。
フローリングには滑らないようカーペットを敷き、室内は大きな段差をなくすなど、ケガ防止のための対策をしましょう。
フローリングには滑らないようカーペットを敷き、室内は大きな段差をなくすなど、ケガ防止のための対策をしましょう。
毎日の運動
マルチーズは多くの運動量を必要としないものの、活動的な性質であるため、ストレス発散や体力維持などのために運動は必要です。
散歩以外にも、一緒におもちゃで遊んだり、スキンシップをとったりする時間をつくってあげましょう。
散歩以外にも、一緒におもちゃで遊んだり、スキンシップをとったりする時間をつくってあげましょう。
食事の管理
小さく愛らしい容姿から溺愛されがちなマルチーズですが、甘やかしておやつやフードを与えすぎると、肥満になってしまいます。
肥満はさまざまな内臓疾患や関節トラブルの原因になります。おやつは控えめに、フードは分量を守ってあげすぎないようにしましょう。
肥満はさまざまな内臓疾患や関節トラブルの原因になります。おやつは控えめに、フードは分量を守ってあげすぎないようにしましょう。
マルチーズのルーツ
誕生の経緯
マルチーズの原産国とされているマルタ島は、地中海の中心に位置し、欧州各国の貿易や侵攻の拠点となってきました。紀元前1500年ころ、アジアからこの地に持ち込まれた小型犬が自然交配を繰り返すなかで作出されたのが、現在のマルチーズの土台と考えられています。
マルチーズは貿易商人や船員によって国外に持ち出され、シルクや宝石などと同様に高価で貴重な存在として、船員とともに世界中に渡りました。
15世紀ごろには欧州各国で王侯貴族の愛犬となり、肖像画や美術作品にもたびたび登場しています。
高度経済成長期に入った1960年代の日本でも、マルチーズは大人気となりました。そこから約15年にもわたってJKCの登録数ランキング1位を独占、その後も常に上位に顔を出し、愛され続けています。
マルチーズは貿易商人や船員によって国外に持ち出され、シルクや宝石などと同様に高価で貴重な存在として、船員とともに世界中に渡りました。
15世紀ごろには欧州各国で王侯貴族の愛犬となり、肖像画や美術作品にもたびたび登場しています。
高度経済成長期に入った1960年代の日本でも、マルチーズは大人気となりました。そこから約15年にもわたってJKCの登録数ランキング1位を独占、その後も常に上位に顔を出し、愛され続けています。
まとめ
美しい容姿と人懐こい性格で、時代も国境も超えて愛され続けてきたマルチーズ。
きれいな毛並みを維持するために毎日のブラッシングと定期的なトリミングが欠かせませんが、毛を伸ばしたい場合は、顔周りの被毛はリボンなどでまとめるのがおすすめです。
マルチーズと楽しく暮らしていくために、甘やかしすぎはNG。正しい方法でしつけをしながらかわいがっていき、マルチーズと幸せな生活を送りましょう。
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