はじめにかかるお金
登録・予防注射などの経費
畜犬登録、狂犬病予防注射、混合ワクチン接種、健康診断、マイクロチップ情報変更登録のため、約2万9,000円の費用がかかります。内訳は以下の通りです。
畜犬登録
住んでいる市区町村窓口での登録が義務付けられています。地域によって異なりますが、登録料は3,000円ほどです。
狂犬病予防注射
年1回の接種が義務付けられています。料金は動物病院によって異なりますが、3,500円前後(狂犬病予防注射済票交付手数料550円を含む)であることが多いようです。集合注射を行う市区町村もあります。
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混合ワクチン接種(8種混合接種の場合)
子犬では16週齢までの間に3回接種するのが一般的。動物病院によって異なりますが、8種混合ワクチンは1回8,000円前後、1回はブリーダーやショップで済んでいることが多いので、2回分として1万6,000円。
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健康診断
子犬を迎えた際、すでに健康診断が済んでいる場合と、購入後の受診をすすめられる場合があります。基本的な検査で1回3,500~9,000円、高度な検査や1日ドックとなると7,500~3万円※ほどかかることもあります。動物病院、検査内容によって金額に差が出ますので、購入先で相談してみるといいでしょう。
※日本獣医師会の調査(平成27年度)による、1日ドックにかかる費用の中央値=1万4,021円
※日本獣医師会の調査(平成27年度)による、1日ドックにかかる費用の中央値=1万4,021円
マイクロチップ情報変更登録料
子犬に装着されているマイクロチップの名義変更登録料300円がかかります(書類で申請する場合は1,000円)。
ブリーダーやペットショップなどの第一種動物取扱業者以外から子犬を譲り受け、マイクロチップを装着させたい場合は、飼い主さん自身で動物病院にお願いする必要があります。費用は3,000~1万円ほどが一般的です。
ブリーダーやペットショップなどの第一種動物取扱業者以外から子犬を譲り受け、マイクロチップを装着させたい場合は、飼い主さん自身で動物病院にお願いする必要があります。費用は3,000~1万円ほどが一般的です。
初期生活用品の購入
子犬の生活用品にかかる費用は2万円~7万5,000円ほどかかります。
- サークル・ケージ
- クレート・キャリー
- フードボウル
- 水入れ・ウォーターボトル
- ベッド
- トイレトレー
- 首輪・ハーネス
- リード
- おもちゃ
- ブラッシング用品(ブラシ・コームなど)
- 爪切り
- 耳掃除グッズ(シート・クリーナーなど)
毎月かかるお金
フード・おやつ
- ドックフード
- おやつ
ドッグフードやおやつ代として、毎月3,000円~1万5,000円ほどかかります。
体が大きい犬ほど食べる量が多いのはもちろんのことですが、市販のフードは、素材や製法によっても価格が大きく異なります。
アニコムが発表している「家庭どうぶつ白書」によると、フード・おやつの1カ月の平均支出金額は、小型犬が約4,800円、中型犬が約6,400円、大型犬が約1万1,000円でした。
※1年間にかけたフード・おやつの費用から1カ月あたりの平均支出を算出。
日用品
日用品にかかる費用は、1カ月あたり1,000円~6,000円ほどです。
- トイレシート・ペットシーツ
- ペット用のウェットシート
- 除菌・消臭スプレー
- おもちゃ・犬用グッズ(ロープ・ボール・ぬいぐるみなど)
- その他消耗品(デンタルケア・シャンプーなど)
医療にかかるお金
避妊・去勢手術
避妊・去勢手術にかかる費用は、犬の大きさや手術の方法、入院の有無などによって異なりますが、約2万4,000~8万円ほどです。
日本獣医師会が実施した調査によると、7割以上の動物病院が1万5,000~3万円の範囲で犬の去勢手術をおこなっています。また、約8割の動物病院で1万5,000~4万円で避妊手術をおこなっています。
調査は手術のみの費用となるため、別途手術前の検査や麻酔料、術後の処置・投薬料やエリザベスカラー代などがかかることもあります。
同調査では、手術前におこなう血液検査は、4,000~1万500円程度、全身麻酔は5,000~1万2,500円、入院は1泊2,000~5,000円程度が回答数の多い価格帯でした。
日本獣医師会が実施した調査によると、7割以上の動物病院が1万5,000~3万円の範囲で犬の去勢手術をおこなっています。また、約8割の動物病院で1万5,000~4万円で避妊手術をおこなっています。
調査は手術のみの費用となるため、別途手術前の検査や麻酔料、術後の処置・投薬料やエリザベスカラー代などがかかることもあります。
同調査では、手術前におこなう血液検査は、4,000~1万500円程度、全身麻酔は5,000~1万2,500円、入院は1泊2,000~5,000円程度が回答数の多い価格帯でした。
定期的におこなう予防接種と健康診断
定期的な予防接種や予防薬、健康診断にかかる金額は、年間3万~4万7,000円ほどです。
- ノミ・ダニ予防薬 年間1万2,000円~1万4,400円
- フィラリア予防薬 年間9,600円~1万2,000円
- 狂犬病予防接種 2,500円~3,500円
- 混合ワクチン接種 6,000円~8,000円
- 健康診断 3,000円~30,000円
病気・ケガの治療費
治療費は年間4万~6万円ほどかかります。
病気やケガの種類や状態によっても大きく異なります。
アニコムが発表している「家庭どうぶつ白書」によると、年間医療費の平均は小型犬で約5万8,000円、中型犬で約4万4,000円、大型犬で約6万9,000円とされています。
病気やケガの種類や状態によっても大きく異なります。
アニコムが発表している「家庭どうぶつ白書」によると、年間医療費の平均は小型犬で約5万8,000円、中型犬で約4万4,000円、大型犬で約6万9,000円とされています。
レジャー・イベントにかかる費用
一緒にお出かけする場合
ドックランやドックカフェなど犬用施設の利用
ドッグランは、1回の利用料が500~1,000円程度のところが多いようです。
ドッグカフェは、自分と愛犬のためにメニューを頼むとすると800~2,000円くらいの予算が必要でしょう。
ドッグカフェは、自分と愛犬のためにメニューを頼むとすると800~2,000円くらいの予算が必要でしょう。
犬の交通費、宿泊代
近年愛犬と泊まれる宿も増えています。ペット宿泊可能な施設を利用したり、交通機関を利用したりすることで、ペットの旅行代金が別途かかることになります。
ペットとの宿泊が可能な宿のペットの宿泊料金は、さまざまです。ペット料金を設けず無料とする施設もありますが、有料の場合は1頭あたり1泊1,000~3,000円くらいの設定が多いようです。
ペットとの宿泊が可能な宿のペットの宿泊料金は、さまざまです。ペット料金を設けず無料とする施設もありますが、有料の場合は1頭あたり1泊1,000~3,000円くらいの設定が多いようです。
留守番の場合
ペットホテル・ペットシッターの利用料は、犬の大きさやサービス内容によって異なるケースが多いようです。ペットホテルの利用料は1泊3,000~8,000円程度ですが、爪切りやトリミングなどのサービスを合わせておこなってくれるところは、利用料金が高めとなる場合もあります。
ペットシッターに自宅に来てもらう場合は、1回3,000~5,000円ほど。このようなサービスを年に1~2回利用するとすると、年間3,000~1万6,000円の費用がかかるでしょう。
ペットシッターに自宅に来てもらう場合は、1回3,000~5,000円ほど。このようなサービスを年に1~2回利用するとすると、年間3,000~1万6,000円の費用がかかるでしょう。
その他 (臨時でかかる費用・任意でかかる費用)
臨時でかかる費用
光熱費
年間1万~2万円ほどかかります。留守番時や就寝時など、暑さに弱い愛犬のためにエアコンをつけてあげることもあるでしょう。住環境やお住まいの地域、犬種にもよりますが、とくに夏場は電気代が高くなるケースが多いです。
家財の修繕費用
愛犬が快適・安全に暮らすために必要な費用もあります。滑り止めマットやゲートを設置する費用や、愛犬がシニア期に入ったときに、ステップやサークルなどを導入する費用が必要となるかもしれません。また、愛犬が床や壁、家具などを傷つけてしまった場合の修繕費用などがこれにあたります。
住環境によってさまざまですが、生涯で換算するとなると1万~5万円は見ておいたほうがいいでしょう。
住環境によってさまざまですが、生涯で換算するとなると1万~5万円は見ておいたほうがいいでしょう。
任意でかける費用
トリミング
トリミングサロンの利用料金は、トリミングのみか、シャンプーやその他のケア(爪切りや耳掃除、肛門しぼり)も利用するかどうかで、費用は異なります。また犬種や大きさ、地域によっても差が出るようです。
トリミング1回の利用料金は小型犬で4,000~1万円、大型犬で8,000~2万円は見ておくといいでしょう。定期的に利用する人では、1~2カ月に1回の利用が多いようです。
トリミング1回の利用料金は小型犬で4,000~1万円、大型犬で8,000~2万円は見ておくといいでしょう。定期的に利用する人では、1~2カ月に1回の利用が多いようです。
洋服・被り物
アニコムの調査によると、愛犬の洋服にかける支出は上昇傾向にあり、年間約1万3,000円とされています。ハロウィンやお正月に被り物やコスプレをペットにさせて楽しむ飼い主さんが増えていることが、この結果に結びついているようです。
トレーニング教室
社会化を促進するため、愛犬とトレーニングに通いたいと思う人も多いでしょう。プロのトレーニングは1回3,000~8,000円程度のところが多いようですが、複数回のレッスンを受けるとなると、3~7万円のコースが主流です。
サプリメント
最近は犬用のサプリメントが数多く販売されています。乳酸菌、アガリクスなどの免疫力を高めるものや、グルコサミン、コンドロイチンなど、関節炎予防などの商品が人気のようです。
ペット保険大手のアニコムが実施したアンケートでは、愛犬のサプリメント購入にかける年間平均額は約1万5,000円という調査結果が出ています。ひと月にすると約1,250円の計算ですね。
ペット保険大手のアニコムが実施したアンケートでは、愛犬のサプリメント購入にかける年間平均額は約1万5,000円という調査結果が出ています。ひと月にすると約1,250円の計算ですね。
防災用品
ペットの防災に関する意識も強まるなか、愛犬のために防災用品をそろえる方も増えているようです。
フードや水、衛生用品などの必需品のほか、非常用のキャリーやポータブルトイレなどさまざまな商品があります。ペット用防災セットは1万~2万円ほど。また、アニコム損保のデータによると、防災用品にかける年間平均額は約800円です。
フードや水、衛生用品などの必需品のほか、非常用のキャリーやポータブルトイレなどさまざまな商品があります。ペット用防災セットは1万~2万円ほど。また、アニコム損保のデータによると、防災用品にかける年間平均額は約800円です。
ペット保険
愛犬の病気やケガに備えて、ペット保険に加入する場合、犬種や加入年齢によっても大きく異なりますが、月に2,000~5,000円くらいの予算が必要です。
ペット保険に加入することで、通院や入院の負担は軽減します。
ペット保険に加入することで、通院や入院の負担は軽減します。
犬の飼育費用は生涯で200万円以上
ここまでで紹介してきた項目のうち、トリミングやペット保険などの「任意でかける費用」を除いた合計額を算出すると、犬を飼うのにかかる費用は、超小型犬・小型犬で200万円以上、中型・大型犬で250万円以上です。
思ったよりもお金がかかるな、という印象を持たれた方が多いのではないでしょうか。
必要不可欠な項目だけでしたら、200万円程度で飼育はできますが、トリミングや、レジャー関連のサービスの利用の仕方によっては、500万円を超えるケースもあるでしょう。
ただしこの金額は一般的にかかる費用から計算したものなので、実際にはこれよりも抑えられることもあります。食費は抑えることが難しいですが、自宅でのケアやグッズの上手な選び方で節約に成功している飼い主さんもいます。
しかし、いざ愛犬を迎えてみると、そのかわいさについ、いろいろなものを与えてしまうというケースも多いようです。
思ったよりもお金がかかるな、という印象を持たれた方が多いのではないでしょうか。
必要不可欠な項目だけでしたら、200万円程度で飼育はできますが、トリミングや、レジャー関連のサービスの利用の仕方によっては、500万円を超えるケースもあるでしょう。
ただしこの金額は一般的にかかる費用から計算したものなので、実際にはこれよりも抑えられることもあります。食費は抑えることが難しいですが、自宅でのケアやグッズの上手な選び方で節約に成功している飼い主さんもいます。
しかし、いざ愛犬を迎えてみると、そのかわいさについ、いろいろなものを与えてしまうというケースも多いようです。
まとめ
金額だけ聞くと、負担の大きさにプレッシャーを感じてしまう人もいると思いますが、それ以上に愛犬がもたらしてくれる喜びが大きいという飼い主さんがほどんどです。
愛犬がいることで、心身の健康を保てるならばむしろ安上がりだと考える人もいるでしょう。
また、自分たちのスタイルにあった迎え方があり、お金をたくさんかけさえすれば、愛犬が幸せになるというものでもありません。
この記事でご紹介した各項目の費用を念頭に、どこにお金をかけ、どこを節約するかを考えながら、計画的に愛犬との暮らしをスタートさせましょう。
愛犬がいることで、心身の健康を保てるならばむしろ安上がりだと考える人もいるでしょう。
また、自分たちのスタイルにあった迎え方があり、お金をたくさんかけさえすれば、愛犬が幸せになるというものでもありません。
この記事でご紹介した各項目の費用を念頭に、どこにお金をかけ、どこを節約するかを考えながら、計画的に愛犬との暮らしをスタートさせましょう。