日本の人気犬種ランキング

トイプードル
まずは日本のランキングからみてみましょう。

1位 プードル(原産国:フランス)

2位 チワワ(原産国:メキシコ)

3位 ダックスフンド(原産国:ドイツ)

4位 ポメラニアン(原産国:ドイツ)

5位 ミニチュアシュナウザー(原産国:ドイツ)

6位 マルチーズ(原産国:中央地中海沿岸)

7位 フレンチブルドッグ(原産国:フランス)

8位 ヨークシャーテリア(原産国:イギリス)

9位 シーズー(原産国:中国)

10位 ゴールデンレトリバー(原産国:イギリス)

※『みんなのブリーダー』の子犬検索ページに遷移します。

1位のプードルは2008年から首位を独占、10年以上トップの座をキープしています。
プードルは大きなスタンダードプードルから小型のトイプードルまで4種が一つの犬種として登録されています。
とはいえ、9割以上がトイプードルの登録頭数であり、日本のランキングはひとめ見ただけでも圧倒的に小型犬が多いことがわかります。

また、10種のうち半分が「愛玩犬」グループに属する犬種だという点も、日本特有の結果だといえるでしょう。
参考文献
犬種別犬籍登録頭数|一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)(https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment

アメリカの人気犬種ランキング

ラブラドールレトリバー
1位 フレンチブルドッグ(原産国:フランス)

2位 ラブラドールレトリバー(原産国:イギリス)

3位 ゴールデンレトリバー(原産国:イギリス)

4位 ジャーマン・シェパード・ドッグ(原産国:ドイツ)

5位 プードル(原産国:フランス)

6位 ダックスフンド(原産国:ドイツ)

7位 ブルドッグ(原産国:イギリス)

8位 ビーグル(原産国:イギリス)

9位 ロットワイラー(原産国:ドイツ)

10位 ジャーマン・ショートヘアード・ポインター(原産国:ドイツ)

日本とは異なり、中型~大型犬が上位にランクインしています。
フレンチブルドッグはほんの10年ほど前まではランキング圏外の犬種でしたが、近年人気が急上昇しているようです。

2021年までの1位はラブラドールレトリバーで、31年間1位の座をキープしていたほどアメリカでは人気の犬種。
また、アメリカ原産の魅力的な犬種はたくさんいますが、自国のベスト10に1種もランキング入りしていないというのも興味深い結果ですね。
参考文献

ドイツの人気犬種ランキング

ジャーマンシェパード
1位 ジャーマン・シェパード・ドッグ(原産国:ドイツ)

2位 ダックスフンド(原産国:ドイツ)

3位 ジャーマン・ワイヤーヘアード・ポインター(原産国:ドイツ)

4位 ラブラドールレトリバー(原産国:イギリス)

5位 ゴールデンレトリバー(原産国:イギリス)

6位 グレードデン(原産国:ドイツ)

7位 プードル(原産国:フランス)

8位 ロットワイラー(原産国:ドイツ)

9位 ボクサー(原産国:ドイツ)

10位 キャバリア・キングチャールズ・スパニエル(原産国:イギリス)

ドイツのトップ10は圧倒的に大型犬が多いことと、自国原産の犬が多くを占めている点が特徴です。
多くの犬が生まれた国であり、作出した犬種には変わらず多くの愛好家がいるということでしょう。
参考文献
Most Popular Dog Breeds in Germany(https://www.hepper.com/most-popular-dog-breeds-in-germany/

フランスの人気犬種ランキング

オーストラリアンシェパード
1位 オーストラリアンシェパード(原産国:アメリカ)

2位 ゴールデンレトリバー(原産国:イギリス)

3位 ベルジアン・シェパード・ドッグ(原産国:ベルギー)

4位 スタッフォードシャーブルテリア(原産国:イギリス)

5位 ジャーマン・シェパード・ドッグ(原産国:ドイツ)

6位 ラブラドールレトリバー(原産国:イギリス)

7位 アメリカンスタッフォードシャーテリア(原産国:アメリカ)

8位 キャバリア・キングチャールズ・スパニエル(原産国:イギリス)

9位 イングリッシュセッター(原産国:イギリス)

10位 ビーグル(原産国:イギリス)

上位10犬種のうち、牧羊犬や鳥猟犬などが多くランクインしているという結果は、まさにフランスだけにみられる特徴といっていいでしょう。
犬は相棒であり、仕事仲間であり、ともに生活をしてきた歴史を感じることができます。
参考文献
Most Popular Dog Breeds in France(https://www.hepper.com/most-popular-dogs-in-france/

イギリスの人気犬種ランキング

ラブラドールレトリバー
1位 ラブラドールレトリバー(原産国:イギリス)

2位 フレンチブルドッグ(原産国:フランス)

3位 イングリッシュコッカースパニエル(原産国:イギリス)

4位 ミニチュアダックスフンド(スムースヘアード)(原産国:ドイツ)

5位 ゴールデンレトリバー(原産国:イギリス)

6位 イングリッシュスプリンガースパニエル(原産国:イギリス)

7位 ブルドッグ(原産国:イギリス)

8位 スタッフォードシャーテリア(原産国:イギリス)

9位 ジャーマン・シェパード・ドッグ(原産国:ドイツ)

10位 ボーダーテリア(原産国:イギリス)


イギリスでもフレンチブルドッグの人気は衰え知らず、この10年ランキングの常連です。

ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパードの3種は、アメリカや他ヨーロッパの国々と同様、愛好家たちの変わらぬ支持を得て、数十年ランクインを果たしています。

ダックスフンドは日本でも人気ですが、イギリスではダックスフンドはスムースタイプ(短毛タイプ)が人気で、日本とは傾向が違うことがわかります。
参考文献

人気犬種からわかる日本との違い

犬 3匹
日本の人気犬種ランキングと、ペット先進国といわれる国々のランキングを見比べると、日本は圧倒的に小型犬の人気が高く、ぬいぐるみのようなかわいい犬を好んでいることがわかりました。

これは集合住宅の規約や、犬連れ利用OKの施設数、社会全体が犬との暮らしを歓迎してくれているかなど、日本の住環境やペット事情を考えると当たり前の結果かもしれません。

また、犬に対しての認識や、犬との関わり合い方の違いも大きく関係しているといえるでしょう。
日本では、犬は「愛でる」「かわいがる」という対象です。家族の一員であり、自分の子どものような存在と考えている人が多いのではないでしょうか。

海外でも犬は家族として認識されていますが、子どもというよりは「バディ(相棒)」や「パートナー」といったポジションに近いといえます。見た目も犬らしくある程度の大きさがあり、しっかりした犬が好まれる傾向にあります。

犬と暮らしやすい社会

日本も犬OKの施設が増えてきましたが、ペット先進国といわれる国々と比較するとまだまだで、「犬OK」の定義が異なる印象を受けます。

日本で「犬OK」といわれる施設は「ドッグ」と名のつく犬専用のものが多く、犬を飼育していない人がわざわざ訪ねる場所ではないことがほとんどです。

しかしほかの国々では、犬連れの人もそうではない人も利用する一般的な施設、たとえばショッピングモールや公共の交通機関などが「犬OK」のサインを掲げ、ルールを提示しています。

また、住宅規約に「ペット(犬)可」の表記はなく、逆になにか理由があって飼育を禁止しているところにのみ「NG」と記される、という地域がほとんどになります。

まとめ

犬 2匹
実際、イギリスやドイツ、スイスなどでは電車やパス、プラットホームなどで、大きな犬を見かけることは珍しくありません。犬にちょっかいをかける人もおらず、犬も周りの人も落ち着いています。レストランなど飲食店に、犬NGの看板が貼られていることもありますが、迷惑だからとか不衛生だからといった理由からではなく、犬アレルギーをもっている方々への配慮から設置されているのです。犬と暮らしやすい社会とは、犬を家族にもつ私たちが、犬と暮らしていない人々への配慮を心がけることで、作りあげられるのかもしれません。
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