群馬県のグレートピレニーズの子犬を探す

グレートピレニーズの祖先犬は、紀元6世紀頃に中央アジアからもたらされたチベタンマスティフではないかとされています。
ピレネー山脈において、クマやオオカミから家畜を守る番犬として活躍していました。
17世紀には、かの有名なフランス王妃マリー・アントワネットなど、王侯貴族の護衛犬と飼われていたという記録も残されています。優雅な見た目と勇敢な性格を兼ね備えたグレートピレニーズはフランス王室の番犬としてふさわしいと考えられていましたが、時代の変化とともにその役目を終えることとなります。
一度は絶滅の危機に瀕してしまうものの、その後愛好家たちの手により山岳地帯に残っていた犬たちをベースにグレートピレニーズを復活させようとする動きが出始めます。愛好家たちの努力が実を結び、犬種としてのグレートピレニーズはイギリス、アメリカの血統登録機関で認められることとなりました。

容姿グレートピレニーズの理想的な体高はオスが68.6～81.3cm、メスが63.5～73.7cm。体重はオスが45.4kg以上、メスが38.6kg以上。マウンテンドッグならではの足腰の強さとがっしりとした体格が特徴です。
犬のなかでもかなり大型の部類に入り、二本足で立ち上がると大人の男性と同じくらいの高さがあります。

毛色、毛質グレートピレニーズといえば全身ホワイトの姿を想像する人が多いのではないでしょうか。カラーバリエーションとしては、ホワイトをベースに頭や耳、しっぽの付け根などにグレーやウルフ（黒毛やグレーの毛が混じる）、イエロー、オレンジといったマーキングが入るものも認められています。

毛質は2層からなるダブルコートです。体も大きいため、換毛期にはかなりの量の抜け毛を覚悟しなくてはいけません。

サモエドの違いグレートピレニーズと同じく、全身真っ白な毛に覆われたもふもふ犬であるサモエド。一見似ているように思える2つの犬種ですが、並べてみると違いがはっきりと分かります。
体高63.5～81.3cm、体重38.6kg以上の大型犬であるグレートピレニーズに対し、サモエドの体高は48.3～59.7cm、体重は15.9～29.5kgと一回り以上の体格差があります。
また、グレートピレニーズは顔の横にかかる垂れ耳を持つ犬ですが、サモエドの耳は三角にピンと立っています。また顔（マズル）の形も、グレートピレニーズよりシャープな印象です。

近年、家庭犬として品種改良されたグレートピレニーズは、飼い主に従順で穏やかな性格です。
とても大きな体をしていますが、飼い主や家族に構ってもらうのが大好きな“甘えん坊”の一面も。しっかりとしつけをおこなう必要はありますが、家庭犬としての素質も問題ありません。

この犬種は、山岳地帯で飼われていた牧羊犬がベースとなっています。ワーキングドッグとして高い運動能力や知能、警戒心をもち、牧羊犬や番犬として活躍していました。そのため、聡明で洞察力があるのも特徴です。
かつて番犬として飼われていたときは、主人より早く危険を察知することが求められていました。現代のグレートピレニーズも、飼い主の指示を聞くだけでなく、自分で状況を判断し、行動できる洞察力と賢さを備えています。

また、番犬や牧羊犬として活動する上で非常に重要なのが、警戒心です。主人の身を守るためには、常に周囲の異変に気を配る必要があるのです。
見知らぬ人に対しては、吠えてしまうことも。これも犬種の特徴と捉え、しつけをおこなって上手にコントロールしてあげるとよいでしょう。

家庭犬としても根強い人気を誇るグレートピレニーズ。食事や運動、しつけなど、グレートピレニーズと暮らすためのポイントを押さえましょう。

食事のポイント食事量は月齢や体重により変わりますが、体が大きいだけに食べる量も多いといえるでしょう。しかし、やや太りやすい犬種のため、カロリーオーバーには注意が必要です。
子犬のころには「子犬用」の高栄養価フードを与えますが、成長期の過度な食事は、関節に負担をかけてしまうことも。心配な場合は獣医師やブリーダーとも相談しながら、バランスのとれた食事を準備してください。

必要な運動量山々を駆け巡っていた歴史をもつグレートピレニーズ。運動を好む犬種のため、1日2回、各1時間の散歩ができるとよいでしょう。
激しい運動は必要なく、ダッシュやジャンプを伴うような運動はかえって体に負担をかけてしまうことも。散歩のときは、ゆったりとしたペースで歩く程度で十分です。

お手入れ方法この犬種はダブルコートの分厚い長毛を持っています。抜け毛も多いため、ブラッシングは日課としておこなってください。
換毛期になると、さらに大量の抜け毛が発生します。この時期には専用の抜け毛取りグッズを使うなど、お手入れ方法を工夫しましょう。

しつけのポイントグレートピレニーズを飼ううえで非常に重要なのが、飼い主としてのリーダーシップを持つことです。甘やかしすぎはワガママや頑固さを助長させ、扱いにくい犬にさせてしまう原因になってしまいます。子犬のころから繰り返しトレーニングし、制止や呼び戻しなどのコマンドにも応じられるようにしつけましょう。
自宅でのしつけが難しい場合には、訓練所やプロのトレーナーの力を借りるのも一つの方法です。

暑さ対策冬の寒さには耐性をもっていますが、日本のような高温多湿の夏は大の苦手です。
とくに真夏は室内でも熱中症になってしまうリスクがあるので、暑さ対策は万全にする必要があります。
室温はクーラーで一定の温度に保ち、室内には新鮮な水やクールマットを設置しましょう。また暑い日は真昼間の外出を避け、比較的涼しい朝晩の時間に散歩へ行きましょう。

犬種としての平均寿命は、10～12歳程度。犬の寿命には個体差があるので、飼い方や体質によっては平均寿命より長生きするケースもあります。

大切な愛犬を長生きさせるために、毎日の食事や運動、暑さ対策といった基本の飼育方法に注意するとともに、犬に異常がないか日々の健康チェックを取り入れることが大切です。また、犬種特有の病気にも十分留意しましょう。

大型犬によく見られるとされる「骨肉腫」。これは骨にできる腫瘍で、発症平均年齢は7歳といわれていますが、2歳前後の犬にも発症することがあります。発症には遺伝的な要因が関わっており、原因は明らかになっていません。
骨肉腫は進行が早く、初期の場合でも肺などの臓器へ転移することも珍しくありません。治療には腫瘍を摘出するための手術や抗がん剤の投与、放射線治療といった方法がとられます。

「股関節形成不全」も、大型犬に多い疾患です。これは股関節周りの骨の成長が噛み合わなくなることが原因で起こり、歩行にも痛みを生じます。子犬のころや成犬になって間もない時期に発症するケースが多く、重症化した場合は外科手術が必要です。

「胃捻転」は何らかの原因で胃が捻じれ、行き場のなくなった胃の内容物で腹部が膨れる病気です。腹部の違和感や痛み、呼吸困難や痙攣、失神といった症状が見られ、最悪の場合死に至るケースもあります。食後すぐに体を動かすことは、胃捻転を引き起こす原因になります。“食後はしばらく安静にすること”を心がけてください。